留学生たちが「輝いて」いました。
国際交流基金「世界のバリアフリー児童図書展」で大活躍

   

彼らの頑張りが、新しい国際交流活動を生み出した!

開催中の国際交流基金「世界のバリアフリー児童図書展」(8月29日午後6時ま で)において、8月27日私たちの留学生達が、彼らしかできない素晴らしい国際交 流活動を行ってくれました。
展示会開催中の27日午後2時前から、来場者がポツポツ増えてきました。
サマットさん(筑波技術大学視覚障害系保健科学部3年 キルギス)、庄さん(当協 会事務局 中国)、ファイズさん(筑波大学附属視覚特別支援学校鍼灸手技療法科2 年 マレーシア)、の3人が紹介されたあと、3人の前に入れ替わり来場者がすわ り、日本の点字のこと、自分の国の言葉や点字の説明、それぞれの国の生活など、み なさんとたくさんお話ししながら交流しました。
そして、国際交流基金と国際視覚障 害者援護協会のロゴマークのついた「しおり」に来場者のみなさんの好きな言葉など を点字で書いてお渡ししました。

日本の点字と自分の国の点字がわかる人は、各国とも大半が私たちの留学生しかい ないです。
そして、それと共に、来場される子供さんたちや、いろいろな人たちへの丁寧な対応 ができるのも私たちの留学生です。
人のつながりを何より大切にしていく、そんな彼らのすばらしさが発揮できたイベン トでした。

 

多くの方に来場していただいた

私たちも今回の展示会の情報を多くの方、特に視覚障害のみなさんへお知らせしまし た。
もちろん、世界のバリアフリー児童図書について多くの方に知っていただきたいとい うことであり、私たちの支援している留学生と交流していただきたいということがあ りましたが、さらにいろいろな視覚障害の方に来ていただき、より良い展示会づくり に向けて、いろいろ体験を出し合って、次に生かせて行けるものにしていきたいと 思ったからです。
いくつかのメーリングリストや、情報配信をしてくれる友人の力で、2000人くら いに情報提供ができたと思います。
実際に参加してくださった方も結構いました。どのような体験の声が出て来るか、私 たちも受け止めていきたいと思います。

 

世界のバリアフリー児童図書について、たくさん学びました

私たちの周囲でも動き出している

今回の展示会において私たちの知らない、「バリアフリー児童図書」がたくさん存在 していることを知りました。
個人的なことですが私自身生まれつきの弱視で残念ながら絵本の楽しみなど全く感じ ないままに大人になってしまいました。
「絵本の豊かさ」、などと言われてもずっと 違和感を感じてきました。
そんななか点字のついている絵本や、さわる絵本、大きな 活字の絵本など、多くの方々のご努力で、いろいろと世に出されていくようになりま した。

これを学んで帰ったのがマレーシアの元留学生のフザイファさんです。

マレーシアで:
彼は、
「子ども時代には絵本の字が小さくて弱視の人には読めなかったし、全盲の人 のための読書ソースは全くありませんでした。
日本点字図書館を見学した時、子ども 用の点字図書がたくさんあり、ぜひマレーシアの子どもたちにも、山ほどの本を読ま せてあげたいと強く思った。
そのインスピレーションを基に、2016年にマレーシアの 目が見えない子どもたちのための点字絵本のプロジェクトを始めました。
資金は、会 社と個人からの寄付によって集められ、できた点字絵本を全国の盲学校と統合学校に 配布しました。
10種類の絵本が1セットになったものを各3セットずつです。
大きな 文字で、上にマレー語とその点字、真ん中に絵、下に英語とその点字、と子どもたち が、自分に合った文字や言語で読めるように作られています。」

板橋区で: また、私たちの協会がある板橋区においても今後に向けた素敵な出会いがありまし た。
以下、Hさんの「ロータス通信」への投稿から。

「板橋区立美術館にて行われた『触る絵本づくりワークショップ』に今年参加して、 初めて、さわる絵本の世界を知り、衝撃を受けました。
イタリアでの触る絵本のコンクール『TOCCA A TE! 』に制作した絵本を出そう!と ワークショップに参加した有志で、コンクールに向けてイタリア語の点字付さわる絵 本を制作することになりました。」
そこで、私たち援護協会に問い合わせに来られて交流が始まりました。製作したさわ る絵本の体験もみんなでしましたが今後も製作に協力できればと思います。

 

このつながりをさらに生かしていきたい

私たちは、この2月に国際交流基金の地球市民賞を受賞しました。
うれしさより、 「これをステップに何ができるのかが問われている」ということを自分たちに問いか けながら活動をしております。
その意味で、受賞でいただいたご縁がきっかけで、今 回の展示会への協力団体として微力ながら活動ができたと思います。
そして、自分たちの良さを発揮できたのではないかと思います。とりわけ、27日の イベントでは、留学生達が本当に頑張てくれました。彼らの輝きこそ私たちの未来で あることが再確認できました。
国際交流基金様のご縁をさらに大切にして、今後の活動に生かしていきたいと思い ます。

ぜひ多くの皆様のお力をお願いいたします。

写真1:紹介を受ける3人。入口のポスターと多くの来場者。

 

写真2:サマットさん 

 

写真3:庄さん

 

写真4:ファイズさん

 

写真5:来場者に説明する3人

 



社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会(IAVI):https://iavi.jp/

〒174-0052 東京都板橋区蓮沼町20-18

電車でお越しの方:
都営地下鉄三田線「本蓮沼」駅下車
「A1」出口を右に出て一つ目の信号を右に曲がり、右手3軒目。徒歩3分。

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