「第32回視覚障害リハビリテーション研究発表大会」（日本教育会館にて）の同時開 催として機器展が開催されていましたので、９月２３日のお休みの日に急遽マレーシ アのファイズさんを誘って出かけてきました。
盲学校での理療の勉強が大変ですが、このような視覚障害者の機器や情報を集めた展 示会に行っていろいろと知ってもらうのは大切なことと考えています。かれの視点で 何がマレーシアの視覚障害者にとって役立っていくのかは時間をかけて検討してもら いたいですが、とにかくたくさんの日本の視覚障害者の今を体験してほしいと思いま す。 板橋でお世話になっているＩさんは、私たちより早く来てくださり、どんなものが
あ るのか情報提供してくれて、ずっと手引きしてくださいました。
たくさんの展示がありましたが、比較的時間をかけて見学したものをご紹介します。

１　興味深い体験がたくさん

①　足の振動でナビをする

『あしらせ』は、靴に取り付ける機器とスマートフォン向け専用アプリが連携し、目 的地までのナビゲーション情報を靴の中の振動を用いてお伝えします。
聴覚や手を邪魔することなく、日々のちょっとした外出やおでかけをよりスムーズに できるよう、単独歩行をサポートします。
「これほしいですね」、との感想がありました。若干見える彼には、便利に使えそう です。スマホが普及しているマレーシアでも可能性があるかな。

②　AIの読み上げにびっくり

「よむべえ」に搭載されているクラウド認識で、手書きも含め、どんな印刷物でも音 声で読み上げられるようになりました。ですが、読み上げてもわかりにくいものがあ ります。そのわかりにくさを解決するのが生成AI機能です。
「私たちのＰＲのチラシを読ませたら、きちんと説明までしていました。」新井。

③　多機能の音声信号機

歩行者信号機補助装置としてすべての交通弱者の方が安心・安全に横断歩道が渡れる ように開発された「高齢者・視覚障害者・盲ろう者用LED付音響装置
「マレーシアにこんなものがたくさん設置されればよいですね。」

④　「読書バリアフリー」をテーマにしたコーナー

点字絵本や触る絵本を体験しました。
彼の先輩が日本留学中に日本点字図書館で点字絵本を体験して、マレーシアの子供達 にもたくさんの絵本を読ませたいと思いプロジェクトを作り、全国の盲学校に点字絵 本を送りました。

２　みんなでハラルのラーメン

見学は午前中に終わりみんなで昼食に。
私がファイズさんの本日の食事当番でしたので、外食はうれしいのですが、どこに行 くかが問題です。
以前、先輩のキルギスのサマットさんともファイズさんとも食事した皆さんご存じの イタリアレストランに行こうとしましたが満員です。ここでは「たらこスパゲ ティー」とか「チーズピザ」が食べられます。ハラル認定の店ではないが、とりあえ ず肉類は使っていませんね。
どうしようかと考えていたら、中国の蘭州ラーメンの店が神保町にあり、確かラーメ ンは「ハラル」と言っていたというのである。
この店は、蘭州ラーメン（牛肉ラーメン）と餃子だけの店。よく聞いたらハラル認定 の店で、もちろん餃子もとのことでした。
蘭州という地名は聞いたことがあったがどこにあるのかも知らなかったが帰宅して調 べたらシルクロードの要所で、イスラム教徒が多く住んでいるところだそうである。
薬膳のスープと手打ち麺。辛さと麺の太さなどは選べられます。やはりファイズさん は辛い方を選びましたが、わたしは辛くないのを選びました。
餃子も手づくりの大変分厚い皮でした。みんなで少しづつ食べました。
「作らないのが助かる」という、私の軽い気持ちでしたが、今回の昼食でいろいろと 知ることができました。

こんど冬休みには、みなさんとハラルのお店で一緒に交流しながら食事しましょう。
また、このような展示会には多くの皆さんとお話ししながら参加できればと思いま す。食事会も含めて、ぜひHPなどでお知らせして行ければと思います。
楽しく体験しながら、視覚障害のことや、国際交流のことをみんなで考えていきま しょう。

私たちの行った蘭州ラーメンのお店
https://lanzhou-lamian.com/

３　写真説明

写真１：足の振動を確かめる
写真２：振動もする信号機を確かめる
写真３：絵本の点字を読む
写真４：蘭州ラーメンを食べるファイズさん

４　写真掲載

写真１：足の振動を確かめる

写真２：振動もする信号機を確かめる

写真３：絵本の点字を読む

写真４：蘭州ラーメンを食べるファイズさん