地球市民賞を受賞しました
「地球市民賞」の受賞を機に、思いも新たに出会いの広がりを求めて!
IAVIの留学生支援事業が、国際交流基金の2023年度地球市民賞を受賞したのです。「発展途上国」の「視覚障害者」支援という、日本社会では未だ二重にマイナーな存在、マイナーな活動に光が当てられ、1月16日に記者発表、21日に授賞式が行われました。
IAVIとしてはこれを機会に、これまで以上に発信を強め、留学生支援事業、視覚障害者への日本語教育、視覚障害者への日本社会総体の理解を推進し、財政基盤の確立、支援者とりわけ若手の支援者層の拡大を強化して行けたらと思っています。
それとともに、これまでIAVIの活動を支援してくださってきた維持会員ならびに関係者の皆様方には、遅ればせながら心からの感謝を申し上げます。これからも支援を継続してくださり、事務局・役員ともども、この事業への理解者・支援者の拡大強化、財政基盤の強化を進めていただけましたらば、誠に幸いです。
2023年度「国際交流基金地球市民賞」授賞式の開催
2月21日、高円宮妃殿下御臨席の下、2023年度国際交流基金地球市民賞授賞式を開催しました。
地球市民賞は、全国各地で優れた国際文化交流を行う団体に対し贈られます。
受賞団体のみなさまをはじめ、過去の受賞団体や関係者など、大勢の方々が一堂に会して交流を深める場を設けることができたことを、大変嬉しく思います。
ともに地球に生きる市民として、互いを尊重した国際文化交流が、日本各地で日々展開されています。本賞を通じ、地球市民賞受賞団体の活動を全国のみなさまに知っていただき、国際文化交流の輪がさらに広がっていくことを願っています。
国際交流基金地球市民賞
https://www.jpf.go.jp/j/about/citizen
2023年度 受賞団体
特定非営利活動法人 WELgee (NPO法人WELgee)
社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会(IAVI)
特定非営利活動法人 ABCジャパン (NPO ABC Japan NPO法人 ABC Japan)
https://www.jpf.go.jp/j/about/press/2023/037.html
授賞理由
視覚障害のある若者の日本の盲学校留学を支援
国際視覚障害者援護協会(IAVI)は、アジアをはじめとする発展途上国から視覚障害のある若者たちを日本に招き、盲学校への留学支援を通して、あん摩マッサージや鍼灸の職能を身に着ける手助けとなる活動を続けてきている。団体創設52年の間に19か国・地域から89名の留学生を日本に受け入れ、自立や社会参加が困難な国々の視覚障害者に対して、未来を切り拓くきっかけを提供するとともに、発展途上国の障害者理解の増進にも貢献してきた。
留学生たちは帰国後、盲人協会の会長となり母国の障害者福祉のリーダーとして社会に貢献する例もみられ、視覚障害のある若者たちの自立や社会参加を後押しし続けている。
受賞団体からの活動紹介・メッセージ
国際視覚障害者援護協会(略称、援護協会またはIAVI)は、就学、就労の機会に恵まれないアジア・アフリカ・ラテンアメリカの視覚障害者の日本留学を支援する団体です。
主に盲学校で3年間、三療(鍼・灸・あん摩マッサージ)を学習してもらい、帰国後は、日本で学んだ知識や技術、日本社会で体験した障害者福祉や福祉サービスを元に、自立・社会参加を果たすと共に、視覚障害者のリーダーになってもらうことを目的に、1971年に設立されました。
そのため、盲学校入学前の6か月間、板橋にある事務所兼研修施設で、日本語・日本点字の学習、白杖を使っての歩行訓練、泊まり込みによる生活訓練といった予備研修を受けてもらいます。盲学校入学後も、ビザの変更・延長など種々の書類作りから引率、盲学校の寄宿舎が閉舎になる長期休暇中の宿泊場所の提供や人員の手配、新年会や進級・卒業お祝い会、地域との交流会など各種行事の案内・手配・・・と、留学生活が楽しく順調に運べるよう、各種の下支えを行なっています。
それと共に、帰国した元留学生たちとの交流、留学生同士の交流といった形でのアレンジやブラッシュアップも欠かせません。そうした活動の中間集約的なものとして2019年秋に、9か国・地域から元留学生12名を招聘し、在日中の留学生16名と共に「白い杖の留学生国際大会」を開催し、情報交換・交流の催しを実施しました。
その結果、相互の絆が強められただけでなく、台湾の元留学生の発案で日台によるケニアの視覚障害者に白杖や点字器をプレゼントする活動が実を結ぶといったことも実現できました。文科省の補助金廃止やコロナ禍による一時的な停滞もありましたが、今も地道な活動が続けられています。
受賞の言葉
本賞には、これまでも自薦で何回か応募してきましたが、いずれも落選で、今回こうして受賞できたことは本当に嬉しい限りです。
関係者の皆様方には、心から感謝いたします。何よりも、日本での経験を元に自立・社会参加を果たし、日本との懸け橋となって活躍している元留学生の皆さん、これまで援護協会を支えてくださった会員やボランテアの皆さんと、感動を分かち合うと共に、この受賞を大きなステップにして、前進していく決意です。
ありがとうございました。
社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会(IAVI):https://iavi.jp/
〒174-0052 東京都板橋区蓮沼町20-18
電車でお越しの方:
都営地下鉄三田線「本蓮沼」駅下車
「A1」出口を右に出て一つ目の信号を右に曲がり、右手3軒目。徒歩3分。