アメリカの日本語の先生に情報提供
最近、海外から「視覚障害者の方の日本語教育」についての問い合わせがあります。
日本語を教える先生方からの問い合わせです。
点字の日本語のテキストの問い合わせ、スクリーンリーダーを活用して勉強している 人のサポート方法などについてです。
そして、みなさん共通しているのが、とにかく早く、実際のサポートのお話をぜひ聞 きたいということです。
私たちと繋がるまでに結構ご苦労されたようです。
昨日もアメリカで教えている先生たちとお話をしました。日曜の朝8時半からです。 結構時差の問題があります。
15人の学生がオンラインで一緒に勉強しているようです。そこで一緒に学んでいる とのこと。
担当の先生からは、教科書に出てくる画像をどう説明するのか、「あいうえを」の形 を説明することができないなどが出されました。
以下が、大切かなと思われる点です。
- 母語をどのように学校で勉強してきたか。その方の現在の見え方や、文字情報をど のように取得しているか。
- 周りに合わせていくことを重視しがちだが、とにかくその方に合った学習方法を考 えるのが何より大切。本人もその点はなかなか理解できないのも当然だと思う。
- 「点字か、スクリーンリーダか」という二者択一ではなく、点字もできるのであれ ばその活用も大切。点字であれば正しい読みを覚えることができる。また、中級にな れば、同音異義語の理解も必要だが、スクリーンリーダーを使って行うことができ る。
- 他の学生に対しても、多様性の理解ということで、一緒に学ぶことは大切なこと。
とにかく、サポート側はいろいろなことを学んでいくことが大切です。
私たちは、各地の先生たちに学ぶ場と、情報交換の場の提供ができればと思いまし た。
他の国からも、要請が来ています。まずいくつかの国の日本語の先生と情報交換の場 を作る予定です。
昨日の先生からのメールです。
「昨日はお時間ありがとうございました。
北川先生や庄さんからもいろいろお話を聞けて勉強になりました。
今回、皆様の体験談を聞かせていただいて、障害を持っておられる方々も、本人の努力と周りのサポートがあれば、様々なツールをうまく利用しながら、充分、言語を学ぶことが出来るのだということを確信いたしました。
私は日本語を教えることによって、アメリカと日本をつなぐ平和の架け橋となる人材を育て ることを目標としておりますが、今回のことで、障害を抱えておられる方々との距離
が随分と縮まったように思います。本当にありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願い致します。」
世界中にこのような素敵な先生と繋がっていけば、私たちの夢は大きく広がっていけ ます。
社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会(IAVI):https://iavi.jp/
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