「第1回 IAVI国際LINE会議」を開催しました!
10か国を結んで
「第1回IAVI 国際LINE会議」を開催しました!
8月23日日曜日、日本時間午後7時より2時間以上LINEのグループ通話で10か国を結び、元留学生たちとみんなでお話をしました。
テーマは、「コロナの中で、各国の視覚障害者マッサージの仕事はどうか」です。
参加者は、多くの皆様のご支援で日本の盲学校で理療の勉強をし、帰国して活動している方、10名。
韓国、台湾、ベトナム、タイ、ミャンマー、マレーシア(2人)、インドネシア、ケニア、キルギス(大学院で勉強のため来日中)。そして、日本側からは、国際視覚障害者援護協会のスタッフなど6名。
コロナの中で、みなさん厳しい状況ですが、元気に頑張っていました。
以下その内容です。
〇ケニア:フィリゴナさん
今は、ケニアの感染者の状況は増えていません。
一番感染者が増えたのは7月です。最初の感染者は3月で、アメリカから帰ってきた女性で、検査したらコロナ感染がわかりました。私は国連のヘルスクラブで仕事しているので、その時から、来ないでくださいと言われました。国連のヘルスクラブは、国連の建物の隣、プールやサッカー場などの施設がある中にあります。普段は、昼休みや仕事が終わったら、国連のスタッフが来ます。
それから今まで仕事に行っていないです。とにかく、国連のスタッフは、お客様の80から90パーセントですので。そして国に帰っている人がたいへん多いのです。
6か月間くらい、家で仕事をするようにということで、来年の1月まで家で仕事するようになっています。ですから、来年の1月まで、国に帰っている人がすごく多いのです。ただ久しぶりに、金曜日、白人の家に出張のマッサージの仕事があった。ただ、この人も国に帰りました。
マッサージの仕事はほとんど良くないようです。やっているところもありますが、お客さんが非常に減っているのです。コロナになりたくないから、どうしてもお客さんは少ないです。私のところのように、全然やっていないところもあります。国からは、やってはいけないという命令はありません。
しかし、注意しなければならないところがたくさんあって、例えばお客さんごとにマスクを代えなければならないとか、お客さんごとにベッドのシーツを代えなければならないとか、厚生省からルールがたくさん指示されて、マスク、消毒剤が必要で、マッサージ代を値上げしなければならないということです。しかし、値上げすると、お客さんはますます来なくなるという心配もあります。
マッサージの仕事だけでなく、仕事のない人がいっぱい増えています。ホテルの関係とか、飛行機で働く人とか。禁止にはならないが、ルールを守らねばならない。厚生省の人がきちんとやっているかどうかチェックしているが、それがめんどうくさいと思う人も多いのです。
ですから、私は1月まで仕事がないのではと思います。その時、人が戻ってきて仕事ができるかどうかです。
元留学生のパペチュアさんも、今はマッサージの仕事ができていません。国の保障などはなく、今までのたくわえでやっています。
〇マレーシア:アズリンさん
マレーシアでは、一番ピークになったのは3月あたりです。3月18日に全国ロックダウンになって、6月10日までロックダウンになっていました。このときは、医療従事者と警察以外は、マッサージ師もふくめて家から出られない状態でした。6月10日からロックダウンが終わったが、ロックダウンはないが8月31日まで、いろんなことが制限されていて、国が決めたルールで生活しています。
本当は8月31日まで、カラオケとか、夜のクラブとか、いくつか開業できないと言われたところがあり、その中にマッサージ、足裏マッサージもできないと言われました。8月31日までだと、営業できないのが半年近くになるし、みんな仕事もなかったし、困ったので、急いで視覚障害者の団体が動いて、記者会見とかテレビに出したりいろんな人に協力してもらって、6月12日から福祉の人が、10人のマッサージの仕事をしている視覚障害者を呼んでルールを作ろうという話になった。作ったものを国に出して、2週間くらいかかって、毎日決まるかどうかみんな注目していましたが、マレーシアではコロナになってから、毎日午後の3時と5時に保健省の一番偉い人が、テレビで安全とか経済の話とかするが、そこでどんな事ができて、どんな事ができないかという話があるが、7月1日から営業してもよいという決定がなされた。7月1日から、みんな安心して、いろいろなルールに基づきながらも、営業をはじめた。
ルールは、例えば、ベッドの間が2メートル離れなければならないので、5つベッドがあったところは3つにしたり、消毒をきちんとして、お客の名前とかもきちんと登録する。(国が作ったアプリで、QRコードを読み取れば、どこにいたか確認できるシステムで、感染したらその人がどこに行ったかを調べられるシステムになっています。)
お店でのマッサージは許可されているが、屋台のような、街中で椅子を並べて行っているようなマッサージは、許可されなかった。消毒などができないところは許可されないのです。
ロックダウンが解除された翌日、母のマッサージ店にテレビ関係の人がきたので実情をお話したら、理容院の状況などの報道の中に、マッサージのことも入れてくれて、記者会見ではMAB(マレーシア盲人協会)が参加しました。
〇タイ:キティポンさん
タイでのコロナウイルスの影響については、他の国と同じですが、3月ごろからマッサージはやってはいけないことになった。7月1日から営業してもよいことになった。感染予防のためにいろいろやらなければならない。マッサージをする前と、した後に手を消毒しなければならない、お客さんの体温をチェックしなければならない。スマートフォンを持っている人はバーコードを読み取り、スマートフォンを持ってない人は名前と電話番号を書いてもらう。なぜかというと、感染がでたら、調べられるようにしているのです。私のセンターの卒業生のやっているマッサージ店でも、お客さんは減っているのです。
お客が少なくなると、家賃が高いので、お店を閉める視覚障害者のマッサージ店もあります。晴眼者のお店も、家賃が高いところは同じようだと思います。
卒業生でセンターからそんなに遠くない県ですが、お客さんは減ってきたが、今の状態でも家賃が8000パーツ(約27,000円)くらいなので、やっていけるとのことです。
当事者の団体は、政府の命令をまっているだけではないかと思う。
〇台湾:謝さん
コロナの感染者は、今まで487人で、そのうち420人くらいは帰国者とか海外からくる人です。
死亡者は7人です。割合に台湾の場合は安全です。
マッサージはずっと禁止されていません。ですから、みんなずっとやっています。
いろいろなルールはあります。まずお店に行く時、体温を測ること、アルコールで手を消毒すること、あとはマスクをすること。この3つを守らねばならない。収入はやはり減っています。3割、4割、5割、減っていますね。政府の対策については、みんな収入が減っているから、1か月で15,000元、3か月で45,000元、支給された。お店には、消毒剤、設備のために2,0000元が支給された。
どうしても店が苦しい場合には、無利子で10万元貸してくれます。これは3年間使えます。
(1元は3,6円)
〇キルギス:Dシリンさん
最初の感染者は3月18日で、4月からロックダウンされて、5月の11日までロックダウンでした。
解除してから、もっと感染者が増えてしまい、一番ピークになったのは6月下旬から7月前半まで、今までの感染者は42,703人、死亡者が1,499人。ピークの時は、一日の感染者が1,000人前後出ていて、死亡者は、80?90人くらいでした。今日の感染者は140人くらいです。
死亡者はいないです。今は自粛も終わって、だいたいみんな仕事に戻っている感じです。
9月から、お店も全て開くようです。交通機関も朝3時間、夕方3時間だけ動いていたのですが、9月から、普段通りになるようです。
マッサージのことなんですけど、キルギスでは他の国の状況とは違って、マッサージ師は病院で働いています。視覚障害者はだいたい病院でマッサージをやっています。自分でお店をやっている人は、ほとんどいないです。ですから9月まで、患者さんを取らないでください、と。命令ではないですけど、厚生省から病院に、様子に合わせて病院で決めて下さいということのようです。だから病院から医者に、マッサージ師の方に患者さんを送らないようにしてくださいと、ということのようです。
マッサージ師は仕事に通っています、患者さんは取ってないですが、給料は保たれています。患者さんは、病院によって違うと思いますが、9月から患者さんを取るようになっているようです。私立病院で働いている人もいますけど、これについては調べ切れなかったですが、それぞれの病院で決めていると思います。
キルギスでは、視覚障害者のマッサージ師は免許を持っている人は163人です。そのうち働いている人は、調べるのは難しかったのですけど、だいたい半分くらいだと思います。病院に雇用されているので、定年まで働くことができる。給料は安いが、安定している。仕事が終わってから患者さんを取って、自分でもらうことができます。訪問マッサージなどもしています。
外では、マスクしないと罰金があります。死亡者が増えてみんな怖くて、するようになりましたが、キルギスの夏は暑いので、外では外しているようです。夏は、37度、38度ですから。
〇ミャンマー:ミン・ラインさん
今まで、感染者は440人で、死亡者は6人です。
私はヤンゴンですが、コロナの中で、お店は40軒をこえていますが、そのなかで、働いている人の人数を減らして、10人いるところは5人とか、減らされています。まだ開いていない店もあります。
政府の方では、マッサージの営業についてはっきり決めていない。保健所とか社会福祉の事務所が、相談によって決めていますが、はっきりは決まっていない。
〇インドネシア:プトゥルさん
3月にコロナ感染の発生を経験して、インドネシアのすべての人は家にいなければならなくなった。マッサージの仕事をしている視覚障害者も、できればやらないようにと政府から決められました。
彼らは、収支を合わせるのが非常に難しい。結婚している視覚障害者は、どのように生活していくのかと、混乱しました。
彼らは、本当に政府から財政的な支援が必要とされています。政府から財政的な支援が欲しいということです。しかし、援助はその時はなかなか来なかった。
しかし、4月、政府は社会的な支援を提供することを決めました。マッサージ師を本当に助けようという気持ちは大きいのですけれども、政府からの支援は、希望するよりはなかなか足りませんでした。彼らは、銀行のお金(貯蓄)で生活をして、収支を合わせるようにしました。
そこで彼らは、民間団体に助けを求めました。民間の部門による援助は、彼らを助けるには十分ではないです。政府からは、米などの食料品の支援をしていました。
ラマダン(断食)の時期がありましたが、政府から、集まってお祈りしてはだめという指示がありました。彼らは、政府の社会的な援助を待つために、家にいなければなりません。
外に出られないということが決まりました。スーパーや買い物をするときは、距離を保つ、マスクと手袋を着用する必要があります。
インドネシアでは、ボランティアグループはまだないですから。買い物のときなどは大変困りました。家族とかが良く助けてくれるのでけど、その時は厳しかったでした。
マッサージ師が仕事しているときは、手袋、マスク、防護服も着衣するようにしていて、1?2時間マスクすると、結構厳しかった。苦しいです。コロナ感染を恐れて、お客さんはマッサージに来ません。そのころは1か月に5人くらいで、患者さんはほとんどこなかった。毎日必要な食べ物は、隣人に助けを求めました。
マッサージクリニックを開いてもよいという、政府からの通知もあったが、でも今月、みんなは、マッサージクリニックに行くという気持ちはないようです。ということで、状況はまだ改善されていませんが、障害者への社会的な支援を期待しています。現在、民間セクターからの社会的な支援は、依然として彼らによって期待されている。
〇ベトナム:タンさん
今日は、みんなとお話しできてうれしいです。
コロナのことについては、寂しいです。
昨年の11月末、日本に行けたのは、その時期本当に良かったです。もし開催が遅かったら、皆行かれなかったでした。
コロナのことは、ニュースでも毎日聞いています。
アメリカ、世界、日本、国内の状況も聞いています。やはり、ベトナムも世界もみんな困っていますね。ベトナムについては2つに分けて説明します。
第一はですね。
世界でコロナがはじまったのは1月初めで、ベトナムは2月ごろからです。そして多くなったのは3月中旬です。そして5月初めまで、300人感染しましたが、治療して治りました。死亡者はいませんでした。
この期間、政府から言われて1か月と3週間、私の店は閉めました。収入もなくて、本当に困りました。生活に困りました。その前にも、感染の関係で、お客さんは大分減りました。3月15日から5月8日まで、お店は閉めましたが、みなさん治り、感染する人がいなくなり、社会的な隔離をやめて、5月、6月、7月の3か月は良かったのです。調子よくなって、良いと思ったら、また再発生してしまった。7月25日、ベトナム中部のダナンというベトナムで3番目に大きな都市から感染者がでました。そして感染が広がりました。第一波では死亡者はいなかったが、今日までに死亡者は26人になりました。
第一波では政府からお店を閉める決定があったが、今回は、前回の経験もあったとおもいますので、今回はまだ停止されていません。しかし7月25日から再発生してから、お客さんたちは大変怖いから大分減っています。第一波では三分の一くらい減っていますが、今回は半分くらい減っています。お店は停止されていないが、私たちはドキドキしながら経営しています。コロナについては、本当に厳しく困ったこと多いと思います。
次に、国の支援については、第一波の時、働く人に100万ドン(5000円くらい)支給すると発表した。支給を受けるために、申請する書類に条件がたくさんあります。貧しい人はもらえますが、お店の税金の支払いや、収入のことなどいろいろあり、働く人はいろいろ条件があり、もらえないです。
日本の話を聞いたら羨ましいです。ホーチミン市に住んでいるが、視覚障害者のマッサージ店が、大変増えています。55軒くらいあります。コロナの状況で、お客さんも少なく困っている状況なのに、お店は増えています。厳しい中で、お店を始めているので、びっくりしました。
〇韓国:ヤンさん
みんなコロナで大変ですね。コロナを殺せと言いたいくらいです。
韓国での全国的なピークは3月の下旬から4月ですね。しかし、その時は韓国の南の方に感染者は集中していました。私の住んでいるところではそんなに多くなかった。
地方によって感染者が多い場合だと、2週間くらいお店を閉めるという政府からの命令があって、その時は補助金というかたちで3か月間、ひと月に日本円で4万円くらい支給される。計算されたお店に、ですね。それでだんだん落ち着いてきて、一日30?40人の感染者だったんですけど、2週間前から宗教団体、集会に参加した人から、感染者が急に増えてきた。昨日は397人。2週間の間に10倍くらいに増えました。
政府も、今日の0時から第1段階から第2段階に上げたんです。それが第3段階まで行くと、全体的にマッサージができないかも知れません。今週が厳しい状況になると思います。一日400人の感染者の内、300人がソウルの近くなんです。私の住んでいるところの近くです。今、ものすごくピンチです。これからが本当に大変です。私のところは、今までは何とかやってきましたが。患者さんは当然3割か4割減りましたが。明日からどうなるかが問題です。前回のような政府の保障はないと思います。政府にお金がないし、厳しい経済状態ですから。地方によって違いますが、5?6万円をもらっているわけですから。それで政府もたくさんお金使っていますから。これからの状況には厳しいと思います。出るとは思いません。なんとか生き残らないといけないです
みんな頑張ってください。なんとか生きていきましょう。
以上です。
また、開催したいと思っています。
社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会(IAVI):https://iavi.jp/
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