その技にびっくり  「領家グリーンゲイブルズ」訪問

   

8月7日、『僕らは耳で焙煎する』の(埼玉県上尾市)まで見学へ行ってきました。
これは、3月の「こもどサロン」に領家グリーンゲイブルズの皆さんが来てくださった際に、「ぜひ見学したい!」ということが実現したものです。
夏休みで援護協会に滞在しているマレーシアのファイズさん、事務局の庄さん新井も研修としてたくさん学んできました。

上尾駅まで代表の加藤木さんが車で迎えに来てくれました。
土の香りのする、広々とした風景の中に施設はありました。
私たちが到着すると「朝礼」が始まった。皆さん元気に一日の目標を一人づつお話しします。
加藤木さんは、「全盲で知的障害もあるとほとんどの仕事ができないので、私たちはそこが出発点になります」と話します。
そして、一人一人に合わせた作業をみなさん明るく行っています。
まずは一人一人が誇りをもって作業していけることを一番大切にしていることが見て取れました。
特にびっくりしたのは、やはりこの事業所の売りでもあるコーヒー焙煎です。

これは職人技だ!
焙煎前の豆の説明から始まり焙煎中と焙煎終了時の音の説明をしていただきました。
焙煎中にみなさんが耳で聞いて温度とかいろいろ調整していくのですが、私には聞き分けられる聴力(能力か?)もなく、誰にでも簡単にできるものではありません。
その中の1人は聞き分けられるのに一年くらいかかったと言っていました。
私たち見学者と話しながらも耳で焙煎できちゃう方は本物の職人・プロですね。真面目に焙煎しているみなさんは本当に素敵です。
「耳で焙煎する」というのは誰にでもできるわけでもなく経験が必要ですね。見学してそのことをしみじみ感じました。

 

マッサージの施術

マッサージもこの施設の一つの事業になっていますので、施術室も見学しました。
当然一般の方をマッサージすることを考えているが、やはり駅から遠い地域なのでなかなかお客さんは来ないとのことです。
しかし、毎日20人以上の利用者がいて、皆さんの体をほぐすことの意味は大変大きいとのことです。
「どれだけお客さんが来て稼ぐのか」という事だけではない大切な意味があることを知りました。
ファイズさんにマッサージをしてもらい、また「ファイズさんの腕をみる」、ということでファイズさんがマッサージのお返しをして交流しました。

 

限りなく広がる夢

この施設には農場もあります。できた野菜を販売するだけでなく、「キムチ作り」もやっているそうです。
また、焙煎したコーヒーのクッキーなどもやっているとのことです。やっているうちにみんなでできることがわかっていく、それをベースに次の夢に向かっていく、そんな感じが大変素敵だと思いました。
加藤木さんは、「支援の対象が違うところもありますが、またなにかしらご一緒できると嬉しいです」と言ってくださいました。
私たちとしても、今後どのように活動していくかを考える上で大変刺激になりました。
ありがとうございました。
皆さんぜひ『僕らは耳で焙煎する』という「職人さんたち」の焙煎に見学へ行かれることをおすすめしたいと思います。

 

写真説明

写真1:焙煎器と豆の変化。白い豆が茶色になりました。
写真2:うれしそうにマッサージを受けるファイズさん。

 



社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会(IAVI):https://iavi.jp/

〒174-0052 東京都板橋区蓮沼町20-18

電車でお越しの方:
都営地下鉄三田線「本蓮沼」駅下車
「A1」出口を右に出て一つ目の信号を右に曲がり、右手3軒目。徒歩3分。

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